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がんばれ大学受験生-センター試験関連!
センター英語の分析

 1997〜2005年度の、英語のセンター試験の過去問を分析しました。(以前、出版社の依頼で『センター対策講座』を作った時に行ったものに、毎年分析を加えているものです)このページでは、その分析結果を簡単に、設問ごとと問題全体に分けて説明します。具体的な対策は「センター英語の対策」を見るとして、その前にまずこのページを読もう!

 *このページも含めて、センター英語に関してのページでは、実際の問題を使ってもっと詳しい説明をしたいのですが、以前作った問題集に書いた解説とダブってしまうと著作権に引っかかるので、ごく簡単にだけ説明します。それでも十分役に立つと思うので、書いてあることを有効に活用しながら実際の過去問を使って演習することで、しっかりとした対策をしよう!

<設問ごとの分析> <問題全体での分析>


<設問ごとの分析>

 まずは、問題別の簡単な分析結果を公開するね。過去問を持っている人はそれと一緒に、持ってない人は「大学入試センター−試験問題・正解」をダウンロードして、一緒に見よう。


      第1問

 A.アクセント(2問程度)−単語のどこにアクセントがあるかを問う問題だが、バリエーションが豊富。2002年度以降は文章の中の単語のアクセントを問われている(品詞の識別も重要になる)。

 B.発音(2問程度)−形式は変化があるが、同じ発音のものを選ぶものが多い。2002年度以降は出題されていないが、今後復活する可能性もある。

 C.強勢(4問程度)−会話のどの部分が強調されるかを問うものがほとんど。近年になるにしたがって出題数が増加。


      第2問

 A.空所補充(10問程度)−文法・語法・単語・熟語など幅広く問われている。近年になるにしたがって、純粋な文法問題よりも、それ以外の語彙や語法などの知識問題が増えてきている。

 B.対話文(3問程度)−2人の人間の対話の中にある空所に、適切なセリフを入れる問題。以前は第1問で問われていたが、2000年度からは第2問で問われている。

 C.整序英作文(3問程度)−5つほどのフレーズを並び替える問題。普通の文章だけでなく、会話の中の文を並べ替えることもある。日本語がないので、英語だけで並べ替えなければいけない。


      第3問

 A.短めの文章の空所補充(1文章に2問程度の問題)−短い文章の中にある空所に、正しい語句を入れる問題。文章は平易で短い。

 B.短めの文章の中での整序問題(3つの文を並べ替える×2問程度)−短い文章の途中の空所に入る3つの文を並べ替える問題。これも文章は平易で短い。

 C.中程度の長さの文章の中にある空欄に適切な文を補充する問題(1文章に3文)−AとBよりは長い、4段落ぐらいの文章の中にある空所に、適切な文を入れる問題。2002年度から空欄が6つの中に3つの文を補充するようになったため、難易度がかなり上がった。(センターでは唯一これが基礎を超えた標準レベルの問題かもしれない)


      第4問

 読解(グラフなどを用いたもの)−文章と関連したグラフ(たまに絵もある)を基に、A.グラフの項目の組み合わせ、B.内容把握問題、C.内容一致問題の3パターンの設問の全部、あるいは2つが問われる。2003年度以降は、AとBだけになっているので、少し楽になったかもしれない。


      第5問

 読解(会話)−2人(以上の場合もあり)の長めの会話を基に、A.会話表現の空所補充、B.絵を選ぶ問題、C.内容一致が問われる。2004年度では、Bの絵問題が1つ減り、指示語の問題に変わったが、2005年度から元に戻った。(ちなみに2001年度の追試でも、指示語の問題が問われたし、1998年度には下線部の説明問題が出るなど、パターン以外の問題の場合もある)


      第6問

 読解(総合問題)−センターでは一番長い文章を基に、A.内容把握、B.内容一致が問われる。文章は小説系統がほとんどで、大学受験らしく、若者が経験する悩みを取り扱ったものが多い。


<問題全体での分析>

 問題全体を見てみると、語彙・文法・読解の受験英語3本柱を中心に、発音・アクセント・強勢や会話問題、さらには英作文(厳密に言えば、整序英作文は英作文ではないけど)などの様々な分野の問題も出題されており、大学受験英語の本質にまさに体現したような問題になっていることがよく分かるでしょ?ということは、幅広くバランスのよい受験英語力が問われているということでもある。

 ただし、「センター試験のメリット」にも書いたように、センター試験は教科書レベルの基本問題しか出ないし、英語ももちろん問題自体は簡単!しかもマークシートだから、得意な人なら満点も十二分に可能な問題。得意じゃなくても、しっかりと勉強している多くの受験生は、高得点を十分取れるはず。

 でも、センター英語の平均点って何点だか知ってる?年によってもちろん変動はあるけど、実は120点前後、つまり6割ぐらいしか平均点がないんだ。これってすごい低く感じないかな?

 基礎レベルの問題なのにも関わらず、平均点がこれだけ低いのはいろいろな理由が考えられるけど、一番大きな原因は、80分という制限時間から起こる時間不足!問題数が多いため、かなりのスピードが要求されるんだ。だから、正確にかつ素早く解くという、センターに限らず英語テストで重要となる、正確性とスピードの両立が必要なんだ。そのため、時間がたっぷりあれば十二分に高得点が取れる問題が、思ったほど取れなくなってしまう。(逆に言うと、時間があってもできない人は、基礎的な英語力が不足していると言うこと!)

 そう考えると、センター英語は非常にいい問題と言えるんだ。しっかりとした実力のある人は満点近く取れるけど、実力のない人は相当に低い点数に抑えられてしまう。だからこそ、僕は「基礎力チェック」に、センター試験を使うことを勧めているってわけ。また、本番の試験においても、しっかりとできれば一般試験に向けても弾みがつくし、逆にセンターでいい点数が取れないようでは、もっと難しい問題が普通に出る一般入試ではかなり厳しくなる。

 一般試験(私立入試や国立の2次試験)で、英語で他の受験生に差をつけられる実力の目安は、センター英語で190点と僕は考えている。もちろん本番のセンター試験の時にという話で、今やってもそこまでの点数は行かないかもしれないし、できなくても落ち込まなくていい。今できたって、本番でできるとは限らないからね。それより大事なことは、できない理由を分析し、対策をすること。そうすれば、今後の勉強でいくらでも力は伸びていくからね。

 また、190点というのは、得意な英語で他の教科を補うレベルという意味なので、英語の他に得意教科がある人は、本番でもそこまでいかなくて大丈夫。さらに、もし本番で失敗しても、その反省を生かして一般入試までしっかりと努力すれば、実力はいくらでも上がるから、センターで失敗してもあきらめちゃだめだよ。逆に、高得点を取ったからって慢心するのもやばい。そもそもセンターは基礎問題だけだから、高得点を取れたからといって、質量共にもっと厳しい一般入試でも高得点が取れるとも言えないからね。だから、あくまで目安にすぎない。

 ただ、コンスタントに190以上取れる人は、英語の力が相当にあることは間違いない。また、英語が苦手で他の教科で挽回するつもりの人も、もっと難しい一般入試でも他の教科で挽回できる最低限の英語の点数を取るためには、センターレベルなら最低でも150点は取れる実力がないときつい。センターで7割5分は最低行かないと、もっと難しい一般入試の合格ラインの目安である7割弱は到底不可能だからね。

 そこで目標は、難関校を受ける人は本番の試験で9割以上、それ以外の人も最低7割5分は取ることを目標にしよう!そして、確実にセンターで目標点が取れるように、しっかりと対策をしようね!!