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がんばれ大学受験生-受験アドバイス!
効果的に勉強するには

 限られた時間で成果を上げるためには、効果的に勉強しなければいけない。そこでこのページでは、効果的に勉強するコツとは何なのか?について書くね。

<復習中心の勉強法> <予習中心の勉強法の欠点> <効果的な復習方法>
<復習の程度> <効果的な予習> <最後に>


<復習中心の勉強法>

 勉強は絶対に、復習中心にしなければいけない!!このことが一番重要。

 受験に必要な力とは、テストで答えられるだけの知識をいかに多く覚えているかがまず大事。そしてそれをテストで効率よく利用できるかどうかにかかってくる。だから、しっかりと理解し、できる限りの知識を頭に効率よく定着させられるかが勝負になる。(要は理解と暗記の両立が必要ということ。)

 この力を付けること、つまり勉強したものを、整理して、かつしっかりと覚えて自分のものにすることが必要で、そのための作業こそが復習なんだ!

 予備校などで教えていると、授業に出ただけで満足し、復習が全然足りていないため、覚えるべきことを全然覚えていない受験生がいる。また、予習は一生懸命やってくるし、授業も一生懸命聞いているんだけど、その割に全然成績が伸びない受験生も多い。すごくきれいにノートをまとめているんだけど、まとめ終わると安心して、全然覚えていない受験生も多い。そして、授業をとにかくたくさんとったり、それ以外にも新しい問題集などに手を出したりして、結局どれも中途半端という受験生もこれまた多い。

 みんなの中にも、予備校に行ったり、問題集をただ漠然とやっているだけで勉強した気になっている人いないかな?一生懸命予習をし、授業を聞いただけで満足し、答え合わせだけに終わってる人いないかな?一生懸命ノートをまとめ、それに満足して覚えたような気になっている人いないかな?自分のものにする前に、次から次へと新しいものに手を出している人いないかな?

 少々厳しいことを言わせてもらうね。勉強した気じゃなくて、しっかりと能率よく勉強しろ!復習できないぐらいだったら予習するな!覚える時間がないんだったらノートをまとめるな!新しいものに手を出す暇があるんだったら今までやったものを復習し直せ!

 予習は復習するときの効果を高めるためにするもの。だから復習に時間を回せないんだったら、最低限問題を解くだけで十分。(→詳しくは下に書くよ。)ノートは自分が分かる程度で十分。(→その分の時間を別のことにまわそう。)不安になるとつい新しいものに手を出し、以前にやったことをおろそかにしがち。でも、それの繰り返しをしていては、新しいものも結局同じことになってしまうよ。(→新しいものをやるのはもちろん大事だけど、それはしっかりと復習し、自分のものにするような勉強をしてからの話。質と量の両立が大事だよ!)

 とにかく、復習は徹底的に!全部完璧に覚えるのは不可能だけど、最低限理解だけは完璧にし、下に書く繰り返し行う復習を行い、出来る限り覚えよう!


<予習中心の勉強法の欠点>

 復習の方法について書く前に、復習中心の勉強法がなぜ大事なのかを、それと対になる予習中心の勉強法の欠点を挙げることで、強調してみるね。

 予習中心の勉強法ももちろんある。僕もその考えを全面否定するわけじゃない。予習はもちろん必要だし、必要なときも多い。理想なのは、しっかりと予習も復習もやることだよね?ただし、受験勉強の時間は限られているし、勉強すべきことは限りなくあるのだから、全てのものを同じ比重で勉強することは不可能。だから、どちらかに重きを置かなければいけなくなってくる。

 そこで僕は、予習を最低限にし、その分の復習に時間をかける方法を自分でも行ったし、みんなにも推奨しているんだ。それは、予習中心の勉強方法には、欠点が多いからなんだ。

 まず1つ目は、予習は必要以上に時間がかかりすぎてしまうこと。ほとんどの受験生は分からないことだらけだから、自分で調べようとしても限界があるし、時間がかかりすぎる。時には、間違った調べ方をしてしまい、予習段階で間違って覚えてしまう危険性もある。だったら予備校の講義や問題集の解説にある正しい説明を元に理解をした方が早いし、その後に足らない部分を自分で調べた方が、よっぽど効率よく勉強できるはず。(→それを避けるために、予習では分からないことがあったら追求しないこと。分からないことをはっきりさせることこそ、予習で一番大事なのだから、この部分が分からなかったでOK。)

 2つ目は、予習の時に調べてしまうとどうしてもできてしまうので、自分の本当の実力が分からない危険性があること。これは教えている側からも感じることなのだけど、授業で当ててみるとばっちり答えられるのに、口頭で関連した事項などを聞いてみると全く答えられない人がけっこういる。(こういう人は成績をチェックすると延びていない人が多い。)これは予習で調べ、書いてあることは答えられるけど、復習が足りてないからそれが頭に定着していない証拠なんだ。(→予習で調べるのはいいけれど、まずは何も頼らずに問題を解き、その後に調べるようにしよう。そして調べる前の答えをしっかりチェックして、自分の実力を測ることが大事だよ。)

 3つ目は、予習をしっかりとした後に授業や問題集を元に勉強すると、答えが合っていればいいというような、薄い勉強になってしまう危険性があること。人間の脳は不確かだから、何回も何回も繰り返し覚えることで、やっと記憶に定着してくる。なのに、復習をおろそかにした勉強をしてしまったら、覚えられるわけがない。予習を一生懸命やりすぎると、授業や問題集による勉強やその後の自分の勉強のときに発見が少なくなってしまうので、定着しにくいんだ。上にも関連あることだけど、予習の時にできなかったことの方が間違いがはっきりするので知識に残りやすい。だから予習で調べすぎることには危険性がある。(→予習をしっかりと行ったとしても、その分できる限り授業中に覚えるようにしたり、復習もしっかりやるなどしよう。)

 他にも理由はたくさんあるのだけど、最初に書いたように、受験で必要な力を能率よく付けるためには、それに直結する復習を中心に勉強することの方が、危険性の高い予習を中心にした勉強法よりも、明らかに能率がよいんだ!だから僕は復習中心の方法を勧めるよ!

 *ちなみに予習中心で勉強できるのは、問題を解いたときに助けがなくても正しいプロセスでほとんど正解を出すことができ、予備校や問題集の解説を使って自分の間違えた少しだけの部分を見ただけで覚えられるぐらいの実力がある人だけ。そしてそんな受験生は、皆無に等しいよ。


<効果的な復習方法>

 それじゃあ、どのように復習すればいいのかな? 復習は3段階に分けてするのが効果的!

   1.1日単位の復習(その日のうちにやったことをしっかりと覚える)

   2.1週間単位の復習(その週にやったことを覚え直す)

   3.数ヶ月単位の復習(今までやったことを数ヶ月単位で覚え直す)

 1の1日単位の復習は、その日の授業や問題集で覚えたことがらを、しっかりと覚えるもの。(いわゆる普通に復習と呼ばれているもの。)記憶が確かなうちにできるだけ早くしっかりと復習し、できれば夜寝る前に(重要なことだけでも)もう一度覚え直す2段式でやるとより効果的。(朝起きて軽く見直すと効果大。だから3段階のがいいかな。)

 2の1週間単位の復習は、その週に覚えたことがらを覚え直すもの。これをやってみよう。1でやったときは完璧に覚えたと思ったのに、結構忘れてるでしょ?忘れてしまったことをしっかりと覚え直すため、また、その週にやったことをより確実に自分のものにするためにやるのがこの復習。月から金でやったことを、土日で覚え直すのがいい方法。(僕は月から土でやったことを日に総復習してた。)

 3の数ヶ月単位の復習は、今までやったことの総復習。1と2で覚えたなかにも、数ヶ月たつと忘れていたり、記憶が不確かになっているものがあるはず。それを覚え直すためにこの復習をするんだ。この目安は、1ヶ月でもいいし、模試ごと、または長期休みに覚え直してもいい。

 ここまでを読んで、「そんなにできるわけないじゃん」と思った人いない?それもそのはず、こんなに復習することは一見不可能に思えるよね。

 でも大丈夫!1は確かに時間がかかる。初めて覚えるわけだし、いろいろ分からないことも多く、なかなか大変なはず。でも、2と3はそれほど時間はかからないはず。なんせ、前に覚えたことがほとんどだし、忘れてしまったことや特に重要だと思えるものだけやればいいのだから。しかも後で覚えなおすことができるという安心感があれば、1もそれほど時間がかからなくなるはず。(できるだけ完璧に覚えたほうがいいけど、一回でそう簡単に覚えられないよね。)

 もちろん余裕がある人は、3段階を増やしてもいい。(でも、多分3段階で十分覚えられると思う。)逆に、3段階がきつい人は、最低でも2段階まではやり、特に重要なところや、よく分からなかったことだけ3の復習をやってもよい。全部をこのようにやるのは厳しいので、教科や分野の特質、さらには自分の苦手度によっても復習の多さや密度を変えることが必要。自分なりにうまくアレンジしよう!

 復習というと1まではほとんどの人がやるんだけど、2と3をやらずに、一生懸命やったわりに忘れてしまって、効果がなくなっている人が多いはず。特に2は絶対やったほうがいい。

 人間の記憶には短期記憶と長期記憶があるんだけど、短期記憶は何回も繰り返されることによって長期記憶になっていく!簡単な例を出せば、定期テストで一夜漬けしたことって、テストが終わるとすぐ忘れちゃうでしょ?あれは短期記憶だけだから。短期記憶は定期テストでは役に立つけど、膨大な範囲から問題が出される大学入試においては、ほとんど役に立たない。それを受験に役立つ長期記憶にするために行うのが、3段階の復習なのだ。


<復習の程度>

 3段階の復習の重要性については分かってくれたよね。それでは、復習はどの程度やればいいのかな?

 これは教科や分野によっても違うし一概には言えないけど、目安としては、同じ問題が出てきたときに90%以上できること、また似たような問題が出てきたときには75%以上できること。

 たとえば英語の長文を例に挙げてみよう。以前やった問題をもう一度解いたら、90%以上正解を出せること。本文は同じでも、違った角度から出題された場合は75%以上正解を出せること。これができる程度まで覚えれば、ちゃんと復習できているということ。

 だからといって答えだけを丸暗記しちゃだめ!それでは、応用力がまったくつかなくなってしまう。入試で以前やったものと同じ問題が出ることはほとんどない。もし運良く同じのが出たとしても、出題形式はまったく違うはず。

 復習で覚えるべきことは、答えではなく、重要なチェックポイント!分かりやすく言えば、先生が詳しく板書したところや、問題集なら赤などで強調されている部分を中心に、それに自分が苦手なところをプラスして覚えるということ。

 そういう重要なところは、問題は違っても、似たような出題をされるものだから、しっかりと自分のものにしないといけない。そしてそれがあれば、どんな問題が出てきても答えられるようになること、つまり応用力が身につくんだ。


<効果的な予習>

 これまでは、復習の重要性について書いてきたけど、じゃあ予習はどのようにすればよいのだろうか。

 さっき、復習できないくらいなら予習しなくていいと言ったけど、だからといって予習の効果を軽視しているわけじゃない。予習は復習の効果を高めるために重要。

 全く予習をしないと、教えられたことを丸暗記するだけの、受動的な勉強になってしまう。また、予習をすることによって、まったく初めて見るので何をやっているのか分からないということが少なくなる。さらに、自分のわからないところが前もって分かり、そこの部分を集中して聞くようになる。

 予習をすることの意義は、前もってある程度どういうことが問われているかを知ることで、授業(問題集の中の解説)をより理解しやすくすること。そうすれば、復習の時間(この場合は1の復習)を短くできる。また復習するときに、どうして間違ったのか、どこが自分に足らない部分なのかを分析することで、積極的に勉強でき、より効果的な復習ができるんだ。

 でも、復習の時間をおろかにするくらいなら、思い切って予習しなくてもかまわない!(しかしその場合は、復習に時間がかかることを覚悟しないといけない。)または、軽く目を通しておくだけでもいい。ただし、問題がついているものに関しては、最低限問題だけは解いておこう!問題が出来たかどうかだけで判断してはいけないのだけど、最低限自分の実力のチェックにはなるから、今後の復習の時の効果が高まるからね。

 ただ、絶対に予習しなければならない教科がある。それは現代文。現代文は、解く際の自分のプロセスと、正解に導くための正しいプロセス(授業や問題集に書かれているもの)を比べ、どのように違っているか、また合っていたかを検討することが重要。この意味で、暗記教科ではないので、できるだけ多くの問題にあたり、プロセスを鍛えることが大切になってくる。(2と3の復習をする必要はない。)予習(問題を解きかつどのように解いたかを覚えておくこと)→講義→1の復習を数多くこなそう!


<最後に>

 何回も繰り返すけど、受験勉強はとにかく復習が大事!3段階復習をし、しっかりと身につけたものを、どんどん増やしていこう!!